共働きと受験とADHD

共働きを続けたかった40代ママ。 娘は私立小学校に通うADHD小学生。 一生働き続けるつもりだったのに、小1の壁を越えられなかった。 娘の発達障害のサポートはどうしたらいいの? 私の再就職はどうなるの? さまざまに葛藤しつつ、納得できる人生を求めて試行錯誤しています。

登校しぶり と 服薬に向けて

娘ちゃんの登校がぐらぐらしている。

毎夜、「明日学校に行きたくない。」という。

疲れるのだという。区切られた時間の中で次々にいろいろなことをしなくてはならないことに、本当に疲れるのだという。

 

あるあるですね。発達障害の典型的なパターンですね。

 

1学期までは、いろいろ騒ぎは起こしつつも、学校大好きで、登校に関しては盤石な感覚があったのだが、こんなにあっけなくグラつくものなんだな。

 

今週、児童精神科の診察があったので、相談してみた

なぜか夫が同席した。気まぐれか。

娘ちゃんは区切られた時間に課題をこなすという学校の時間が苦手である可能性があり、学校からへとへとになって帰ってきているのではないか、とのこと。

体は元気そうで、飛び跳ねているけれど。いわゆる頭が疲れている、ということなのでしょう。

 

この疲れは、服薬でかなり楽になるという。

改めてコンサータを勧められ、パンフレットをもらってきた。

 

服薬は夫が反対している。

私は動きたい。様子を見ているうちに本格的に疲れ切ってしまう前に、本格的に不登校になってしまう前に、娘ちゃんを楽にしてあげたい、と思うんだけど。

夫はそうではないらしい。向精神薬を飲ませることに相当な抵抗があるらしい。

とにかく、動くな(対応するな)、ということで、受診すら引き留められている状態。どうしたものか。

 

とうとうきた登校しぶり

あきれるほど「学校大好き」な娘ちゃんが、寝る前に「明日どうしても学校行きたくない」と言い出した。給食のメニューも微妙で、テンションがあがらないという。

ゆっくり寝れば治るか、と思って「明日起きてから考えよう」となだめてねかせたが、翌朝開口一番「今日、絶対学校行きたくない。つかれてる。」という。

 

きた、きたー!

発達障害児につきものの「登校しぶり」、小3の2学期にとうとう来ましたー!

どうしよう!!

 

どの発達障害児育児本にも「発達障害児は普通に学校で過ごすことそれ自体にとても疲れる。疲れを訴えたら、気持を受け止めて休ませて。」とある。無理に登校させるのは厳禁、と自分に言い聞かせ、

「そっかー。自分で決めたらいいよ。休みたいなら今日はゆっくりしたら良いよ。」とマニュアル通りの対応。

 

しかし、簡単に「休ませる」といったものの、朝から数々の対応が必要となった

突然の登校しぶりの我が家でのトラブル&対応法は次の通り。

 

仕事の調整

その日の私は親の死に目でなくては休めないくらい、外せない仕事が入っていた。たまたま在宅勤務だった夫に押しつけるしかなかった。オンライン会議が5本も入っているとのことで、大変困ったろうと思う。夕方帰宅すると、夫はヘロヘロになっていた。もし、2人とも通常出勤だったら、詰んでいただろう。保育園に入りたての、突然発熱を繰り返していた時代(二人ともフルタイム共働きだった)時代の緊迫感が再来した。でも、危機感はその時以上だった。小さい子がいれば、職場もなんとなく理解してくれる。乳幼児持ちの突然休みは計算のうち、みたいなところがあるが、小3ともなると、そうはいかない…

職場の同僚に、ある程度、娘の発達障害についてリークしておく必要があるのかな、と感じた。これからの課題である。

 

学校への欠席連絡

「突然、学校に行きたくないと言い出しまして…」と、あやしい欠席連絡を入れるも、担任の先生にうまく伝えらえない。しかし、コロナの今、下手に体調不良なんて嘘つくといろいろややこしい。幸い理解のある先生で「夏休み明けの疲れがたまっているのかもしれませんね。」と受け止めてもらえた。

正直に丁寧に状態を伝え、次回の児童精神科受診時に今日のことを相談する、と宣言。保護者も危機感を持ってます、できる限りの対応をします、感を醸し出して理解を求める。

 

私の動揺・夫との意見との齟齬

「夫は、休み癖がついたら大変だ。頑張って行かせるべき。」と昭和育ちあるあるな意見。「発達障害の本には、無理矢理登校させちゃダメってみんな書いてあるよー。」と説得するが、はっきり言って私も不安。ここで対応を誤ったら不登校になってしまうかも!というプレッシャーに押しつぶされそうだった。正直、「とうとう不登校きた」と眠れないほど動揺していた。

突発的な事態に相談できる機会がないことが問題。児童精神科も放課後デイも1ヶ月に1回、事前予約していないとアクセスできないし…。身近にペアレントメンターを見つけなければ、と強く思う。

 

 

結局、病気でもないお休みがあまりにつまらなかったのか、翌日には「行く」と言い出した。だが、娘曰く「すごく疲れちゃうことがある。毎週漢字テストがあることもストレスだった。これからも時々こういう日はあるかもしれない。」と。

 

自分の状態を小3でここまで分析できて、それを言葉にできるのはたいしたもんだ、と親ばかで感心する一方、やっぱり不安。

「そっかー。そういう日はゆっくりして元気を取り戻すと良いかもね。」と受け止めるそぶりをみせつつ、

「でも、そういうお休みはなるべく少ない方がいいよ。疲れがとれるようになるべく早く寝るとかさ」と余計なことを言ってしまった!

バカー!バカ-!バカ-!大反省である。

 

修行だなー。子育てって修行だなー。まだまだとてつもなく親として未熟な私。

「子どもの気持ちに寄り添って」って言うのは簡単だけど、やっぱり学校行かないことによる学習の遅れ、親の負担、等々気になってしまって。は-。

修行だなー。

 

 

発達障害は私の方かもしれない①

長く辛い夏休みが終わった。

娘ちゃんはとにかく家にいられない人なので、学童の利用を控え、外に自由に遊びに出られるわけでもなく、私とのおうち時間が続く日々は、とても苦しいものだったろう。

私もだらだら過ごす娘ちゃんを見て、四六時中イライラしていた。辛かった。

イライラから二人の対立も増えた。

大声で怒鳴ったり叱ったりしている時間が多くあった。

 

この苦しさは、2020年の緊急事態宣言(一斉休校)の時にもあった。

 

改めて気づかされたのは、私は娘ちゃんと二人の時間が辛くて辛くて仕方がないということだ。娘ちゃんの発達障害のせいで…。育てにくい子だから…。

 

だけど、ちょっと待て、親でありながら、こんなに子どもとの時間をうまく過ごせないなんて、もしかして私の方に原因があるのではないか

 

発達障害の同級生に苦しめられている子の保護者達のスレッドを見る機会があった。

そのスレッド事態は罵詈雑言に満ちていて、全く気分の良いものではなかったのだけど、その中で

・どうして発達障害児の親はああも子育てスキルがないのか。

・学業や仕事とかでは定型発達に擬態できているけれど、家庭という場では特性が現れている。親もひどい発達障害

という指摘にはっと気づかされた。

発達障害は8割もが遺伝だと言われている。ならば当然、私にも凸凹があるはずだ。

娘ちゃんと私の特性はかなり異なるけれど。

今までの人生で大きなトラブルはかかえなかったけれど。

擬態に長けていただけで、子育てという究極のマルチタスク(しかもADHDの子育て)に直面して、特性が表面化してしまっているのではないか。

 

こんど、娘の主治医を受診したら、私の気づきを話し、対応について相談してみようと思う。

 

不思議なことだが、「私の方に原因が」と思ったとたん、なんだか娘ちゃんといることが辛くないのだ。

服薬の決断はいつ?

月1の診察で、服薬について打診された。

 

服薬…、まだ自分がADHDだという自覚がない娘ちゃんに、親が決断して飲ませて良いのだろうか、一生飲み続ける可能性もあるかもしれないのに…。

 

現在、娘ちゃんは学校生活やお友達関係に大きなトラブルはない。先日の担任の先生との面談でも「特に手がかかったり、心配になる行動はない」とのことだった。

そういう状態だと服薬の決断はしにくい。

でも、ものすごーく頑張って、苦しい思いをして達成している学校生活なのかもしれない。

それが薬の力で楽になるのなら…とも思う。

二次障害を予防する効果もある、と言うし…。

私も楽になるなかもしれない…。

 

でも…でも…親の意志では決め難い。

でも…でも…。

 

夫は服薬反対派。

 

皆さん、まだADHDを告知していない保護者は、どうやったら服薬の決断に至るのだろう。

 

【放課後等デイサービス記録1】

娘ちゃんは、月1回、児童発達センターで心理士さんによる放課後等デイサービス(個別、通所支援)を受給できることになった。

6月、7月と2回、1時間ずつのサービスを受けたので、その記録をしておく。

 

担当の心理士さんによって支援計画書が作成され、それに基づいて全6回の支援が行われる。

 

支援計画書によると

長期目標:事故モニタリングの方法を一緒に見つける

 

目標①:目標を意識しながら最後まで取り組めるようになる

支援方法①:

  • 試行錯誤や、行程の検討が必要な課題を行います。
  • やるべきことに注意を向けやすい環境を設定します。
  • 始めに目標を一緒に確認し、そこに到るまでの道筋を検討したうえで取り組むことを促します

目標②:できたことを適宜振り返りながら取り組めるようになる。

支援方法②

  • 達成したことや、どこまで達成できているかがわかりやすいような提示をします。
  • 自分の行動を振り返って確かめるための具体的な方法を一緒に検討し、生活の中で試してみます。 

 

とある。

 

初回は、保護者は完全に書類の記入に追われ、ほとんど娘の様子はみられなかった。

公的な支援なので、重要事項説明書や契約書など、とにかく大量の書類への記入が必要なのだ。でも、

 

サービス提供記録によると

よく見る課題、試行錯誤する課題など、認知トレーニングが行われた模様。

帰りがけに、自分で自分の宿題を作成した。

今日、帰ってからの「やらなくてはいけないこと」を付箋に書き、その付箋を

10分区切りの枠となっている用紙に貼っていくのだ。

それを予定通りこなせたかどうかを、次回報告する、という宿題。

 

はたして、自分の課題を客観視してこなすことができるか!?

 

 

 

 

 

 

機能性ディスペプシアになりました

今年3月、脂汗を流すほど猛烈な胃痛にみまわれたことがあった。

その時は、かなり多い食事をしたし、飲み慣れないワインを飲んだこともあって、暴飲暴食による不調だと思っていた。

が、それ以来、しょっちゅう胃が痛い。

時には脂汗級の不調に襲われる。胃痛で目が覚めてしまうこともある。

食生活には気をつけて、辛いものや消化の悪いもの、アルコールなどは摂取しないようにしている、のに。

 

5月に胃カメラを飲んだ。

胃はとても綺麗な状態で、ピロリ菌もいないという。

胃酸の分泌を抑制する薬をもらって飲んでいる。

 

でも、痛い。

先月「機能性ディスペプシア」と診断された。

機能性ディスペプシア(FD)ガイド|患者さんとご家族のためのガイド|日本消化器病学会ガイドライン

 

それ以来、胃が痛くなる条件を考え続けた。食べ物、飲み物、仕事のストレス、などなど。でも思いつかない。仕事をしている時はむしろ調子がいい。

夏休みに入って確信した。これ、子どもといる時のストレスで胃がやられているんだ。

参ったな。

このストレスは逃れることができないしな…。

 

娘ちゃんは、たびたび癇癪に見舞われるし、とにかく文句言い。何をやってあげても文句言ってるし、偏食もひどい。

これも障害ゆえのこと。なんとか応えてあげたいと思っているけれど、時々、心底嫌になってしまう。今年もコロナで好きなことができず、我慢させているから、本当に朝から晩まで不満を言い散らしている。それでも、お風呂も寝るときもずーっと一緒だからね。しんどいです。

 

まだ、合う薬には出会えない。

気長に治療しつつ、娘ちゃんと向き合わなければ。あー。

知的な遅れがないが故の大変さ

娘ちゃんは知的な遅れがない。学校の勉強も(宿題に取り組めるよう親がわきにつきっきりでいられれば)今のところついていけている。

でも、知的な遅れがないが故の大変さがある

Web上にも知的な遅れのない発達障害の子を育てる親御さんからの情報がたくさんあり、それらを読むたびに首がもげるほど頷いている。

娘ちゃんが児童精神科の門をたたいて10ヶ月。

これまで感じた知的遅れがない故の大変さをまとめておこうと思う

将来、もっと娘ちゃんの特性への理解が深まって、「あの時感じていた困難は的外れだったな」と反省できることを祈っている。

 

【支援について】

・発達の凸凹度は大きくても、周りに迷惑をかけていない(授業中の立ち歩きや他害行為などがない)場合、診断が下りにくい。本人はとても困っているのだけれど、周りが困っていないため、「発達『障害』」として認められない場合がある。娘ちゃんも、はっきりした診断は下りていない。「環境が変わって困りごとが生じたらADHD」というなんとも歯切れの悪い診断。それでいて医者からは服薬を勧められたりする。どっちなんじゃい!

普通級の在籍で、通級もできない。学習に遅れがない場合はなおさら、学校での特別な支援は望めない。公立学校に転校し(娘ちゃんは現在私立在籍)通級指導を受けることを希望したが「無理です」とはっきり断言された。でも、忘れ物の多さ、目の前のことへの取り組めなさ、など、本人はとても困っていて、状態を放置しておいてよいとは全く思えない。

児童発達支援センター等の支援も原則として受けられない。凸凹があっても、凹を凸でカバーできていると判断されると、支援センターとの一切の関係は絶たれる。その後は、民間のサポート機関を探すか、行政に訴えてサポートを勝ち取るか、とにかく「もぎとる」ともいうべき行動力で支援をつかみ取っていかないと、何もない状態で親子で荒野に放り出されてしまう。ものすごくエネルギーも時間がかかる。

必要なサポートがはっきりわからない。なんか困っているようなんだけれど、どうサポートすればよいか、どう環境を調整すればよいか、素人には明確にわからない。発達障害の特性は千差万別。書籍などで勉強しても、我が子にぴったりの状況など紹介されておらず、混乱は深まるばかり。そこでこそ専門家の意見や判断をいただきたいところなのだけれど、上記のとおり、継続的な支援は望めない。

 

【学習や進学について】

・娘ちゃんも来年は小4。周りのお友達はすでに受験を視野に入れた生活をはじめている。学習に遅れがなければ、やはり勉強面の選択も、最善を尽くしたいと考えるのが親心。とはいえ、定型発達児のような無理はきかず、一般的な方針で進学を考えるのは難しいだろう。しかし、進学に関するアドバイスがどこからももらえない。受験(勉強)に際してその子が注意しなければいけない点、その子の特性、公立に進学した場合にその地域で受けられるサポート、公立学校の環境、私立学校個個の情報(発達障害者の受け入れ)などなど。判断材料は本当に個別的だが、アドバイスをもらえるようなシステムは皆無。いや、民間にはさかんにあるけれど、多くが中学受験を勧めていて、中立性がなく、いまひとつ信用できない。だって、中学受験してくれないと、それで学習サポートを契約してくれないと、商売にならないからね…。

日々の学習で工夫が必要。思わぬところでつまづきが出てしまう凸凹さん。たとえば、聴覚優位の娘ちゃんは、選択問題が答えられない。すばやく正しい選択肢を見つけることができないのだ。先日、英語のリスニングテストで26個の選択肢から答えを選ぶ問題があって、玉砕していた。かわいそうに…。それ、いくら英語の勉強しても正解できないよね、あなたの特性では…。のように、特性ゆえのつまづきや、定型さんとはことなる理解の過程がある。だから、まさに「アダプティブラーニング」で学習を進めなければならないわけだが、外部のサポートはなく、「アダプティブ」な形にするのは全て保護者の工夫、ってことになってしまう。とても負担が大きい、というか無理。

 

総括すると、とにかくサポートがない、の一言につきる。これから支援団体等への理解が深まって、いろいろな支援をつかみとっていけると良いんだけれど、こんなに調べて戦わないと助けてもらえないなんて…。