共働きでも小学校受験は可能か 後編 生き方の合わない学校に縁は生まれない
★自分の生き方に合致する学校との縁★
数え切れないほど受けた模試の結果を、まだ捨てられずにとってあります。
志望校の欄にはご縁をいただけなかった第一志望校の名が・・・。半年くらいずっと合格圏内で、1桁の順位だったこともあったのですが、補欠不合格という結果でした。
でも、今になって冷静に考えれば、我が家は望まれる家庭ではなかった。家庭像が不一致だと、いくら成績があってもご縁ににはつながらない。
模試といえば、年長の春頃、こんなことがありました。
模試ではよく「何という幼稚園に通っていますか」という質問がなされるのですが、
娘が「すみれ幼稚園」と答えたという結果が返却されました。
なぜそんなでたらめを答えたのかと問いただしてみると、
「いくら保育園の名前をいっても、試験の先生がわかってくれない。」
「それに、そもそも娘ちゃんは幼稚園には行ってない」と。で、
「ありそうな幼稚園の名前を言った」と。
認可ではあるが企業経営。横文字の入った園名は日本語として認識してもらえなかったようです。確かにみなさん、いくつかのお受験幼稚園のどれかに通っておられますからね・・・。
「これからは胸をはって〇〇キッズ保育園です、って言いなさい」
と伝えましたが、子供ながらに納得のいかない様子でした。
保育園育ちである自分に、まだうまく言語化はできなくとも、負い目を感じているようでした。
同じ事のくり返しになりますが、共働きだからといって受験で門前払いをされることはありません。でも、企業経営の保育園に通い、園長保育やシッターでなんとかやりくりしながら働いている母親の家庭というものが、想像できない、存在が認識できない、という環境があるようです。
一方で、いま娘がお世話になっている学校、確実に働くお母様いらっしゃる。先生の説明にも「お母様がお仕事でお忙しければ・・・」という言葉が随所に入る。存在を認識してもらっていると感じられて、とても安心します。
繋がるべくして繋がったご縁だったのだと感じます。
特に娘さんを持つお母様。
お仕事、ずっと頑張ってこられたのでしょう。悔し涙を流しながらも、誇りをもって立ち上がってきた日々があったのでしょう。
その努力が認識されない環境で、お嬢様に育って欲しいですか?
お教室に行くと、如実に学校の序列や人気があることがわかって、できれば上位の学校に、という気持ちが芽生えるのは当然です。
まして、ご親族にその上位校ご出身の方がいらっしゃる場合などは「何としても」とお思いになりますよね。
でも、家庭にはそれぞれの文化、人にはそれぞれの生き方があるはずです。
文化や生き方を否定せず、安心できる受験を選んでも、良いのじゃないですかね。
私はいま、深い後悔と共にそう思います。
(偉そうなこと言ってすみません・・・)