服薬開始の決断いまだつかず
前回の診察でコンサータの服用を勧められた我々。
私はどちらかというと服薬肯定気味、夫はどちらかというと否定気味、娘ちゃん自体は大反対、とうことで2週間にわたって服薬の決断ができないでいる。
ちなみに登校しぶりは落ち着いている。
いろいろ本やネット情報を調べてみても、ひどく恐ろしい副作用の話から、劇的な効果まで、いろんな体験談が寄せられていて、はっきり言って個人差が大きいのだろう。あまり参考にならない。
ただ、過剰に向精神薬に頼っている昨今のADHD業界の状況への批判は多く見られ、安易に決断はしたくない、という気がする。でも、大人になるまでに服薬で整えてあげて、二次障害を防いだり生活習慣を身につけたりすることが肝、なんていう判断もあって、心はゆれる。
服薬に関するさまざまな意見を集約すると、
- 「10代での服薬こそ大事。やがて発達は追いついてくる」説
- 「服薬より前に環境調整」説
- 「子どもは安易に服薬すべきではない」説
の3つに大きく分かれているようだ。
1.「10代での服薬こそ大事。やがて発達は追いついてくる」説
私が一番悩むのはこれ。ただでさえ困難の多い10代にこそ服薬することで、二次障害を防いだり、学習の遅れ、生活習慣の乱れを改善できる、という説だ。
娘ちゃんは目立った困難がない。授業中に動き回ったりしないし(多動だが授業中はしない)、人付き合いがよく友達多いし、アクティブ。だからこそ、向精神薬まで使わなくても・・・、と思ってしまう。
でも、不注意で、片付けができず、勉強に取り組めず、生活習慣は身につかず、いつもシャツが出ていたり、スカートがめくれあがったりしている。身だしなみが調わないことでバカにされたり、学習が遅れたりしたら・・・、それを防ぐ手立てがあったのに親の判断ミス(服薬しない)で防げなかったら可哀相だ、と思う。
2.服薬より環境調整説
服薬は、環境調整をしてもあまり効果が無かった場合の二次選択で、服薬を第一選択にするべきではない、という説だ。環境調整とは、わかりやすい指示の方法を工夫したり、静かな環境を用意したり、ペアレント・トレーニングで保護者が正しい対応方法を学んだり、ということ。
ただ、環境調整ってどこまでやればいいのかわからない。どこまでやれば服薬のステップに進むべきなのか。ペアレント・トレーニングで教わったことは、堅実に実行しているつもりだけれど・・・。一人で落ち着けるスペースも用意しているけれど・・・。
たとえば娘ちゃんは、私立の小学校なので、支援級への在籍や通級もしていない。今の学校生活を楽しんでいるので転校なんていったら本人が怒り狂うだろうし、児童発達支援センターの見立てでは娘ちゃんくらいの程度では公立小に移っても支援級にはなれない、とはっきり言われたので。でも、これって環境調整が足りない、ってことなのかな・・・。
あと、田舎の広いスペースの方が、ADHDさんには快適だ、っていう話もある。都心のマンションに暮らしているのは環境調整足りないかな・・・。
大家族で人間関係を学ぶのが良いってよく聞くけれど、兄弟つくらないのは環境調整足りないかな・・・、もう年齢的に無理だと思うけど・・・。
どこまでやれば十分な環境調整で服薬の決断をしていいのかが、わからない。
3.「子どもは安易に服薬すべきではない」説
はい。副作用も強い薬ですもんね。当然ですよね・・・。
風邪や、副鼻腔炎や、蕁麻疹では、服薬の決断をこちらに委ねられることなんてない。しかも自分ではなく子どもが飲む薬。しかも、長期の服用になるかもしれない。しかも、決断が長い人生に影響を及ぼすかもしれない。いくら悩んでも結論は出ない。始めてみなければ、合うのかも合わないのかもわからないのかな。踏み出してみるべきなのかな。